妊活中の女性の方の中には、よもぎ蒸しが妊活に効果があるということを耳にした方も多いのではないでしょうか?
妊娠の大敵である冷えを防ぐ効果があることから、妊活に「よもぎ蒸し」を取り入れる女性が増えてきています。
「万能の生薬」としても知られている「よもぎ」ですが、この効果を高めるためには、どのように行うのが理想なのでしょうか?
本記事では、よもぎ蒸しと妊活の関係、そしてよもぎ蒸しが妊活に向いている理由について解説します。
よもぎ蒸しとは
よもぎ蒸しは、600年以上もの歴史がある韓国の伝統的な民間療法です。
よもぎを煎じた蒸気を直接下半身に当てることで、体を内側から温めます。
日本では主にエステティックサロンのメニューとして取り入れられられたり、最近ではよもぎ蒸し専門のサロンでメニューが提供されたりしています。
妊活の障害となる体の不調
妊娠しやすい体を作るためには、当然ながら妊娠に影響する不調を取り除く必要があります。
妊活を妨げる体の状態としては、以下のような例が挙げられます。
下半身の冷え・基礎体温が低い
基礎体温が低く、とくに下半身が冷えているときは全身が血行不良になりやすい状態です。
血行不良になると新鮮な血液や酸素が体に行きわたらず、子宮や卵巣の機能が低下し、受精卵が着床しにくくなります。
さらに、血液は体を巡っていますが、足元からの冷えた血液は子宮の近くで合流するため、これも子宮や卵巣機能を低下させる原因になります。
ストレスが溜まっている
身体がストレスを感じている状態は、一般的に交感神経の働きが優位になり、ホルモンバランスが崩れがちな傾向にあります。
エストロゲンやプロゲステロン分泌が減少すると排卵機能が低下するため、ストレスがたまりすぎると無排卵や無月経といった症状を引き起こすことがあります。
よもぎ蒸しの妊活への働き
よもぎ蒸しで使用する「よもぎ」には、万能薬と言われているほどたくさんの効果があります。
その中でも妊活に関係している代表的な効果をご紹介します。
ホルモンバランスの調整
よもぎに含まれている「β-カリオフィレン」という成分には、女性ホルモンのバランスを整える効果があると言われています。
不妊を改善するだけでなく、女性特有の月経不順や生理痛、PMS(月経前症候群)などの、ホルモンバランスの乱れからくる症状を改善します。
冷えの改善
身体が冷えていると血管が収縮してしまい、子宮や卵巣に新鮮な血液を届ける事が出来ず、正常な働きを阻害してしまう可能性があります。
子宮や卵巣機能が低下することで、受精卵が着床しにくくなり、不妊の原因にもつながります。
よもぎ蒸しでは、身体を温めるスチーム効果に加え、よもぎの有効成分の一つである「シネオール」の働きによって末梢血管を拡張させて血行を促進する効果が期待できます。
下半身から蒸気をあてることで身体の深部から温め、冷えの解消につながります。
また、東洋医学では血の滞りを意味する「瘀血(おけつ)」の改善にも効果的とされています。
香りによるリラックス効果
ストレスを溜め込んでしまうとホルモンバランスが乱れ、排卵や月経周期の乱れなどを引き起こしてしまいます。
ハーブの女王と呼ばれているよもぎの独特な香りには脳神経系を鎮静化し、ストレスからくるイライラした気持ちを抑えてくれる効果があります。
また、睡眠の質を向上させて安眠ができる効果も期待でき、慢性的に疲れが取れない方、身体のだるさなどがある方にもよもぎ蒸しはそれらのお悩みを解消するおすすめの方法のひとつです。
デトックス効果
よもぎ蒸しをする事で全身から大量の汗が出ることで、身体に溜まった毒素を汗とともに排出する事ができます。
身体に溜まった毒素は汗としてだけでなく様々な形で排出され、子宮内の老廃物を排出する事で子宮機能の活性化も期待できます。
また、人によってはお通じが良くなる、利尿が促進されるといった効果を実感される方もいます。
造血作用
女性は月経によって貧血が起こりやすく、中でも日本は貧血大国と言われている程、貧血に悩まされている女性は多いです。
貧血の改善は、妊娠しやすい身体作りにも繋がります。
よもぎの緑色の成分である「クロロフィル」は人間の血液に似ている構造を持ち、「緑の血液」とも言われ貧血を予防する効果が期待できます。
安胎作用
よもぎの漢方名は「艾葉(がいよう)」といい、効能として安胎作用があります。
安胎とは、胎児を安らかな状態にするという意味で、妊娠した際に赤ちゃんが安心できる身体づくりが出来ます。
妊活中のよもぎ蒸しにおすすめのタイミングと頻度
出典:からだキャンパス
妊活中のよもぎ蒸しのおすすめタイミングは排卵前の7日程度のタイミングです。
排卵前は女性の身体が低温期に入っているので、よもぎ蒸しで下腹部を温め、赤ちゃんのベッドともいわれる「子宮内膜」を厚くする黄体ホルモンの分泌をうながす事で、着床しやすい状態を作ります。
逆に、排卵後はよもぎ蒸しをお休みしましょう。
なぜなら、排卵後の身体は高温期に入るので、この時期によもぎ蒸しをすると身体が必要以上に温まり過ぎ、血流の流れが良くなりすぎてしまうことで着床維持ができないことがあるためです。
妊活中のよもぎ蒸しのおすすめ頻度は、月経終了直後に1回、そのあと排卵日までの7日間の間に1回の、月に1~2回程度が理想といわれています。
しかし、頻度よりも継続することの方が重要なので、こんなに頻繁に通えないと思った方は、まずは月に1度のペースでも構わないので継続的に続けてみることが大切です。
また、必ずしも通う回数が多いほど効果があるというわけではありませんので注意してください。
まとめ
妊娠力を上げるには、まず「身体の冷え」を改善し、血流の良い身体を作るということが最優先です。
よもぎ蒸しには、身体の冷えを改善することはもちろん、妊活中の女性にうれしい効果がたくさん期待できることが分かっています。
妊活中の方は、ぜひ取り入れてみてください。
赤ちゃんは温かく居心地の良い子宮の中ですくすくと育つので、赤ちゃんが喜ぶポカポカと温かい身体作りを目指していきましょう。